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つい先日の2008年8月16日午前、不耕起自然農法の開祖、福岡正信氏が96歳で永眠されました。
彼の無の哲学に大いに影響された筆者にとって、感慨深いです。
彼は海外での知名度が高く、東南アジア諸国では彼の方式で荒野がバナナ畑や森として甦りました。
インドではガンジーと呼ばれ最高栄誉賞を、ギリシャではソクラテスに例えられ、フィリピンではアジアのノーベル賞といわれるマグサイサイ賞を受賞されました。
彼の死を悼んで、心よりご冥福をお祈りします。
■■■ 真説・歴史観(6) 列強侵略の本質 ■■■
欧米列強侵略の歴史の本質は、結論から言えば「旧約聖書」にある。
そのことは本メルマガ第13号、14号、15号、16号、そして前号を読まれた読者なら、予想されたに違いない。
今回は、それをもう少し具体的に取り上げます。
歴史という言葉の英語は、「History」つまり、「His + story」です。
ここで「His」とは、旧約の神エホバを指す。
歴史とは、西欧人の発想では、まさに「神の物語」なのだ。
なお本稿では、個別に引用を明示しないが、次の書籍その他を参考にしている。
ぜひ一読されることをお奨めします:
● 侵略の世界史
… この500年、白人は世界で何をしてきたか (祥伝社黄金文庫) 清水馨八郎(著)
○ 真実の中国4000年史
… 侵略と殺戮 (祥伝社黄金文庫) 杉山徹宗(著)
○ Visual Bible 21 Ver 1.7 (Brian Computer CO.Ltd)
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★★ 侵略の実態 ★★
西洋人の侵略の実態を、まず典型的なインカ帝国への侵略でみてみよう。
1531年、スペインのピサロ率いる、僅か180人の軍隊がインカ帝国に侵入した。
インカ皇帝のアタワルパはピサロの進軍を知っていたが、途中で攻撃するような卑怯はしなかった。
ピサロは町の広場を占拠すると、アタワルパに使者を送って、広場に来るよう招待した。
皇帝は同意し、彼とその従者たちは丸腰でゆくと宣言し、ピサロを安心させた。
皇帝が数千人の家臣を従え広場に入ると、ピサロの従軍神父は皇帝にキリスト教への改宗を求めた。
皇帝がそれを退けると、神父は怒ってピサロに駆け寄り、彼らを攻撃するよう強く促した。
またピサロと兵士たちに、これからの流血の事態は、神の名において免ぜられる、と告げた。
ピサロの騎乗兵たちは非武装のインカ人たちに襲いかかり、殆んどをあっという間に殺害した。
皇帝アタワルパは人質にされてしまった。
皇帝は、もし釈放してくれたら部屋一杯の黄金を差し上げる、と申し出た。
その量は、ヨーロッパの半世紀分の生産量に相当するものだった。
部屋が黄金で一杯になった途端、ピサロは約束を破って、皇帝をロープで絞め殺した。
その後インカ人たちは強制労働と貢物を強要され、大量殺戮と恐怖政治が続けられた。
若い女たちは、日常的になぐさみものとされたことは言うまでもない。
また持ち込まれた伝染病によっても、多くの人々が死んだ。
西洋人の名誉のために、この残虐非道を内部告発した人々もいたことを述べたい。
例えば、スペイン人のラス・カサスで、その頃の「従軍神父」であった。
彼はキューバに広大な「占領地」を与えられたが、突然改心して帰国した。
そして国王に、有名な報告書を送った:
『インディアスの破壊についての簡潔な報告』(岩波文庫)
だが彼は、身内のはずの教会や、政治家、商人たちから、激しい弾圧を受けた。
★★ 中南米の人口激減 ★★
こうして中南米の原住民は、人口が激減してしまった。
その後のヨーロッパ人による多くの研究によれば、
コロンブス到着(1492年) : 最小推計 4,000万人 〜 最大推計 1億1,000万人
インカ帝国滅亡(1570年) : 約1,000万人
なんとたった80年間で、3,000万人から1億人が死んだのだ!
もっとも中国でも、王朝が変わるたびに、千万人単位で人口が激減している。
しかし中国では、ほぼ対等の軍事力の戦争により、庶民も巻き添えになって死んだ。
無抵抗の人々に、ここまで殺戮や略奪を行なえる心理状態は何からくるのか?
★★ 侵略・殺戮・略奪を奨励する神 ★★
重要なヒントが、先ほどの従軍神父の言葉にある。
「これからの流血の事態は、神の名において免ぜられる」
流血を、神様が望んでいるのか?
日本人はほとんど知らないが、旧約聖書には次のようにある:
『あなたの神、主があなたに渡される国民を滅ぼしつくし、彼らを見てあわれんではならない。』(申命記・7章16節)
『そしてあなたの神、主がそれをあなたの手にわたされる時、つるぎをもってそのうちの男をみな撃ち殺さなければならない。
ただし女、子供、家畜およびすべて町のうちにあるもの、すなわちぶんどり物は皆、戦利品として取ることができる。また敵からぶんどった物はあなたの神、主エホバが賜わったものだから、あなたはそれを用いることができる。』(同・20章・13節)
これでは、神の名のもとに、侵略・略奪・強姦のし放題ではないか。
しかも略奪品は神からのプレゼントだというのである。
ここでキリスト教の名誉のために弁明しておくと、イエスの教え(新約聖書)は素晴らしい。
ちゃんと普遍の人類愛を説いている。
(参照: 本メルマガ16号
… 新約と旧約(2) 「イエスは旧約を批判した」
★★ 最近までの実態 ★★
虐殺・略奪しても、神の名のもとなら許される…
だからこそ中南米に限らず、北米でもインディアンを、オーストラリアでもアボリジニを、ほぼ皆殺しにできたのだ。
先述したように、中南米では原住民の人口が激減した。
実はさすがに、この事態で白人たちに困った問題が生じた。
彼らの最大目的である金などの鉱山、また食べるための農園での労働力不足である。
その解決策がスゴイ。
アフリカから黒人を強制拉致して中南米に連行し、強制労働させたのだ。
特にブラジルやキューバで、黒人系の人々が多いのはそのためである。
北米や英仏でも、黒人が奴隷として使役されたことは、勿論ご存知でしょう。
その後、インドでは内戦を誘導して植民地化し、東南アジアも同様となった。
中国も半植民地化され、世界は日本とタイ以外はすべて欧米列強の植民地とされたのだ。
戦後多くの国が独立したが、1970年頃までの南米では、インディオ狩りがあった。
上空のヘリコプターから、遊び目的で原住民を狙撃する狩りゲームである。
あ、ゲームといってもリアル世界での話しですよ、念のため。
筆者は幼少の頃、岩国米軍基地の近くに住んでいた。
基地で働く日本人も当然いて、筆者は大人たち同士の次のような会話が強く印象に残っている。
「僕(この方は男性です)は基地内の居住区で掃除夫をしてるんだけど、風呂で裸の女性を見かけても、彼女らは全然恥ずかしがらない。へぇ西洋の女性は羞恥心がないんだな、って思っていると、先日、西洋人の男性がやってきたら、すごく恥ずかしがって大騒ぎしたんだ。そこでやっと真相が分かったよ。彼女らは僕達日本人をサルくらいにしか思っていなかったんだ…」
★★ 列強侵略の本質 ★★
列強侵略の本質は旧約聖書にある、と述べた。
だがそれだけでは説明不足だろう。
なぜそのような旧約聖書を受け入れるようになったのか?、も考えてみよう。
(このあたりは、よく語られる話なので、ご存知の方は読み流して下さい)
まず地理的環境です。
ヨーロッパは思いのほか緯度が高く、なんと憧れの太陽の町ナポリで、青森と同緯度だ。
ベルリンやロンドンなどは、北海道の北端よりも更に北の、樺太サハリンのレベルである。
西欧主要都市と、日本との緯度の比較表を示します:
「月刊・沈黙の兵器」
★まぐまぐ!サイト: http://www.mag2.com/m/0000150947.html
★発行者のサイト: http://www.geocities.jp/akion200104/
★執筆者のサイト: http://www.geocities.jp/untilled/
(←バックナンバーが見やすいよ)